2023(R5)年度の病院経営者育成塾の受講生を公募するに当たり、主催者である一般社団法人・日本病院経営 支援機構を代表して、一言ご挨拶を申し上げます。 私が「企業時代に培った経営・運営のノウハウを病院業界のために役立てたい」と志し、病院業界に飛び込んでから 20余年が経ちます。 その多くの期間で、私は「病院事務長」として、全国各地で、病院の経営改革・再建・改善に従事してきましたが、 その過程で、「病院の健全経営には、病院を支える各職種の経営幹部職員の教育・育成が不可欠であり、病院は それを意図的かつ不断にやっていく必要がある」と考えるようになりました。
しかし、それを単独の病院でやることは困難です。 かといって、今の日本にはそれをやってくれる教育機関はありません。 そこで「それならそれを自分でやろう」と考え、3年前に「日本病院経営支援機構」を創設して「病院経営者育成 塾」をスタートさせ、まず、自己の知見を活かすべく、病院を支える「事務長等の事務職経営幹部職員」の教育 ・育成に乗り出しました。 具体的には、 (1)全国の公私病院から受講生を募って、 (2)私の過去20余年間の病院経営改革・再建・改善の経験から得られた病院経営・運営の ための具体的実践的なノウハウ・知識・スキルを「病院経営の方法論」としてまとめた ものを、成功例を引きながら教え、 (3)また、受講生同士がお互いに切磋琢磨し、研修終了後は病院を超えて付き合い、情報 交換・相談し合える仲間づくりに役立つよう、学校方式で、1年間12回の研修会と 研修会終了後の飲み会を実施する というやり方で「病院経営者・事務長育成塾」を始めました。
その後のコロナ禍の急拡大を受けて、当初、受講生と講師が一堂に会してライブ方式でやっていた 事務長塾の研修会と飲み会は、パソコン上で会するオンライン方式へと形を変え、今に至っております。 しかし、事務職以外の医師・看護師・薬剤師・技師各職種の経営幹部職員育成に関しましては、 私にその教育・育成のための知見が乏しいことから、その教育プログラム(研修会での講演と講師のリスト)の 作成には、私がこの20余年間お付き合い願っている各職種の幹部の方に協力を仰ぎました。 具体的には、 (1)医師は全国各地の病院の理事長先生・院長先生・その経験者の方等 (2)看護師は全国各地の病院の看護部長・副部長・その経験者の方等 (3)薬剤師は全国各地の病院の薬局長・その経験者の方等 (4)技師は全国各地の病院の技師長・その経験者の方等 です。 職種毎に、協力してくださる方をメンバーに検討ワーキングチーム(WT)を編成して、私もその一員に加わり、 (1)事務長育成塾同様、職種毎に育成塾を開講する (2)その育成塾研修会では理論や理屈や一般論ではなく、講師が自己の経験の中から抽出した、実際の病院経営 や職場の運用に即役に立つ具体的実践的な方法論や知識・スキル・ノウハウを、成功例を引きながら教える (3)他の学校や研修会では教えていないことを教える をモットーに、教育プログラム作りを行いました。
その結果、一番早く検討を始めた薬剤師の経営幹部職員育成のための教育プログラムがまとまりましたので、 今年4月から、やはり全国の公私病院や医療系企業から受講生を募って、「病院経営者・薬局長育成塾」を スタートさせました。 現在、その薬局長育成塾研修会では、毎月1回、20名の受講生が集まって毎回熱心に演習を実施しています。
また、他の職種の経営幹部職員育成のための教育プログラムも順次完成してきましたので、 来年度(2023(R5)年度)は、今年度(2022(R4)年度)の、 (1)事務長育成塾 (2)薬局長育成塾 を継続実施するのに加えて、 (3)病院長育成塾(正式名は「若手院長・副院長のための病院長育成塾」) (4)看護部長育成塾 (5)放射線科技師長育成塾 も併せてスタートします。 その受講生を公募させていただきます。
この育成塾を卒業した受講生の中から次代の病院経営を支える人材が育ち、広く日本の病院業界全体に 貢献するようになってくれればと思っています。 | ||
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