「ジャパンアズナンバーワン」と呼ばれた1980年代に、
私も当時在籍していた鉄鋼会社から企業戦士の1員として参加した
エジプト・アレキサンドリア・エルディケーラプロジェクト。
このプロジェクトは、
(1)国連傘下の世界銀行がエジプト政府と日本政府と組んで主催者となり、
(2)日本鋼管(現JFEスチール)・神戸製鋼・トーメン(現豊田通商)からなる
「日本連合」に発注して、
(3)1000億円を投じて、
(4)エジプト唯一の港湾都市アレキサンドリアの臨海部のエルディケーラ地区に、
(5)当時の西側の最新鋭の近代的な臨海一貫製鉄所を建設・操業して、
(6)3000人のエジプト人を雇用・教育し、
(7)エジプト人自らの手で操業・経営できるようになってから、エジプト側に引き渡す
ことによって、
(8)東西冷戦の最中、東側の社会主義国だったエジプトの西側への取り込みと
(9)そのエジプトでの雇用確保と鉄鋼業育成と
(10)エジプト国内での鉄鋼製品自給による外貨の節約と
(11)将来の鉄鋼製品輸出による外貨の獲得
等を目的としたものでした。
1980年から2000年まで20年間続いたこのプロジェクトは、
スタート以来、様々な紆余曲折を経たものの、結果として、
他に例を見ないほどの成功をおさめ、当初の予定通り、
エジプト側に引渡され、終了してからはや20余年になります。
そのエジプト・プロジェクトのOB会が、
プロジェクトが終了して20余年経った今年、創立され、
昨日開催された結成式に、私もOBの一員として、
会場となった川崎日航ホテルに行ってきました。
「日本鋼管が過去取り組んだ世界各地の発展途上国で
近代的な製鉄所を建設する各プロジェクトの中で、
エジプト・プロジェクト以外の他のプロジェクト
(ブラジル・ウジミナス、トルコ・エレリ―、メキシコ・シカルツア、韓国・ポスコ)
には、それぞれOB会があるのに、エジプト・プロジェクトにはない。
だから遅ればせながら、そのOB会を結成して、年に1回OBが集まって、
最新の情報交換方々、当時のことを語り合い、親睦を深めよう」と、
プロジェクトの旧幹部が言い出し、今回のOB会創立になったものです。
このプロジェクトに参加し、アレキサンドリアに赴任したものだけで、
数百人に上りますが、プロジェクトが終了してから20余年が経ち、
エジプト赴任当時もっとも若手だった私が今74歳で、
他の人はそれと同じかそれ以上の年代であることから、
その間、OBも高齢化して亡くなった方も多く、
今回のOB会結成式への参加者は45人でした。
私は、この日、この会で発表した「最新の情報」に魅かれて参加しました。
主催者からの最新情報によると、私達が、エジプト・アレキサンドリアで建設したこの製鉄所は、
今は、粗鋼年産300万トン規模の「アフリカ一」の製鉄所に成長し、
世界にその製品を輸出して、エジプト一の外貨稼ぎ頭かつ
エジプト有数の黒字会社になっているとのことです。
また、動画で紹介された、
近代化したカイロ空港、
カイロ空港からカイロ市内まで建設されたモノレール
カイロ市街、
カイロからアレキサンドリアに向かう砂漠の中の高速道路、
アレキサンドリアの製鉄所
私達が当時住んだアレキサンドリアの街並みや通った店
ピラミッドやスフィンクスなどのエジプト各地の名所旧跡
等の今の姿を非常になつかしく興味深く見ましたが、
他方、赴任時の様々な出来事や、帰国してから今日まで過ぎた40年近くの出来事が、
フラッシュバッしたように思い起こされ、
「はるかなり、エジプト・アレキサンドリア・エルディケーラプロジェクト」
との感を深くしました。
それではまた。

