【私のボケ防止法】


御承知かと思いますが、今の私の仕事は、
7年前に創設した日本病院経営支援機構を舞台に、主と して、

 (1)病院経営コンサルタントとして全国各地の病院の経営再建・改善の支援をすること 
 (2)病院経営者育成塾で、病院経営を担う人材を育成すること

です。 

 このうち、特に、病院経営コンサルタントとしての仕事が、コロナ空け以降、
病院を取り巻く経営環境が急速に悪化している関係で急増しており、
最近では、毎月30日のうち20日は地方出張に、
残り10日はその準備やレポート作成にかかっています。 

 仕事が忙しいのはいいのですが、その一方で、私も74歳ですので、
最近は体力的な衰えや限界を時々感じるようになりました。 

まず、以前のように飛んだり走ったりができなくなりました。 
コンサルに入った先の病院で出会う新しい方の名前と顔がなかなか覚えにくくなり、
覚えた名前もパッと出てこなくなりました。 
今までのところ大事にはなっていませんが、リュックや財布や眼鏡を
忘れかけたこともあります。 

そういうことを認識するたびに、
「私も現役の続行は もう無理になりつつあるのかもしれない」
と考えたりします。 

 いつも横で私のことを見ている女房の眼には私の耄碌ぶりが
もっとひどく映っているようで、先日、女房から
「仕事先に迷惑をかけるようになってはいけないので、
 そうなる前に早めに現役を引退したらどうか」
と勧められました。 

 女房の言葉だけに説得力があり、その分、私も落ち込んだので、
私のかかりつけ医の、2ヶ月に1回かかっている病院の院長先生に、
そのことを相談してみました。 

 そうしたら、私と同年輩でやはりまだ現役のその院長先生は、一笑して、 

 「豊岡さんが現役を続け、仕事を継続することは、多少はこの先、
  仕事先に迷惑をかけるようになるかもしれませんが、
  ボケ防止のための最良の手段になります。 
  逆に仕事を辞めると豊岡さんのような仕事人間で
  趣味も碌にないタイプの人は急速にボケます。
   だから奥さんに言いなさい。
   『奥さんがこの先心配しなければならないのは、
    豊岡さんが仕事先に迷惑をかけることではなく、豊岡さんがボケて、
    奥さんが豊岡さんの面倒を見なければならなくなることです。
    どちらが奥さんにとって重要か明らかじゃないですか』 」

と言います。 

なるほどと思い、院長先生の言葉を帰って女房に伝えたところ、
女房も思うところがあったようで、それ以降、 女房から
「引退したら」という言葉は聞かれなくなりました。

 そういう次第で、「私のボケ防止法」は、 
「仕事先から必要とされている限り、現役を続け、仕事 を継続すること」 
です。 

 これから先も多分、仕事先の皆さんにそうご迷惑をかけることは無いとは思いますし、
仮にご迷惑をおかけした 場合は、その分仕事の質と量でお返ししますので、 
ご理解、ご容赦のほどよろしくお願いします。 

 それではまた。




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一般社団法人 日本病院経営支援機構