「ホワイト企業」なぜ辞めたい?若手社員の“理想の職場”にする3つの方法】



こんばんは。


首都圏の桜は先週水曜日(3/22)から満開となったのですが、

その前後からずっと雨の日が続いていて、

「今年は、 見に行くことができないまま、満開の桜も散ってしまうのか」

と半ば諦めていました。 


それが、昨日の水曜日(3/29)は「束の間の晴天」になりました

(横浜は今日は昼からまた雨です)ので、

東京・ 皇居・千鳥ヶ淵に、桜を見に行ってきました。 





昨日の千鳥が淵の桜は、少し散り始めていたものの、

まだまだ満開で、1年ぶりに見る桜に心が和みました。 


また私同様、千鳥が淵の桜を見に、

多くの方が訪れてごったがえしていました。 


特に外国の方が多く、観客の半分以上は外国人ではないかと思われるくらいで、

行く先々で、様々な国の言葉が飛 び交っていて、桜の季節であると共に、

コロナが明けたこ とを視覚で実感しました。


さて、閑話休題。 


今朝の「ダイヤモンド・オンライン」に

下記のような 記事が掲載されていましたが、

ご覧になったでしょうか? 


記事を読んで、 

「医療機関も企業も事情は全く同じ。 


またその対策として今回あげられている3つのやり方については

私も同じ結論に達し、これまで病院で実践してきた」 と思ったのですが、

皆さんの医療機関・企業ではいかが でしょうか? 


まだ読まれていない方の参考のため、記事を転載致します。 


それではまた。


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ホワイト企業」なぜ辞めたい? 若手社員の“理想の職場”にする3つの方法 

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真島加代:清談社キャリア・スキルニュース3面鏡          

2023.3.30 4:20 2022年末『日経新聞』が

「職場がホワイトすぎて辞めたい若手、成長できず失望」という記事を掲載し、

大きな話題 を呼んだ。 

実際にそうした理由で安定した大手企業を去る若者もいる という。 

彼らはなぜ、ホワイトな職場に失望し、去っていくのか。 

その理由と、職場が取るべき対策に迫る。 

(清談社 真島加代) 



 【2日に1日は仕事がなく不安に】 


 仕事の負荷が軽く残業もない、いわゆるホワイトな職場。 

若手時代に残業が当たり前だった中高年世代にとっては

うらやましい環境に思えるが、

それでも職場を去る若者の存在が注目を集めている。 

 

リクルートワークス研究所の調査では、大手企業の新入社員約36%が

「職場がゆるい」と回答し、

現在働いている会社・組織でどれくらい働きたいかを訊くと、 

「すぐにでも退職したい」(16.2%)

「2、3年は働き続 けたい」(28.3%)

との結果が得られたという。 


もちろん職場の“ゆるさ”だけが転職の理由とは限らないが、

浅からぬ関係がありそうだ。 


社会人2年目の秋に転職した近藤達也さん(仮名・25 歳)

「ホワイトすぎて辞めたい、という気持ちに 共感する」と話す。 


 「新卒で入社した企業では、インフラエンジニアをし ていました。 

お客さまの機器に異常があれば対応し、

現地に作業員をアテンドして指示をする、

などが主な業務。 

勤務形態は、3勤3休で日勤と夜勤を交互に行い、 

夜勤の日はワンオペでした。 

ただ、職務上“異常が起きないこと”が前提だったので、 

あまり業務が発生しない環境だったんです」 

 2日に1度は仕事がないまま終わる日もあった、

と近藤 さん。 


そうした毎日を送るなかで、さまざまな不安が膨らんでいったという。 

 「たとえば、日勤と夜勤の繰り返しで、

自律神経が乱れて精神面での負担を感じるようになりました。 

また、自社で扱っているストレージ機器は

他社ではあまり使われていなかったので、

違う現場で使える知識が身につかないのでは、

という不安も感じましたね。 

ワンオペ夜勤のときに、

自分のスキルでは対応できないトラブルが起きて

自信を喪失したこともあります」 


会社の待遇に不満はなかったものの、

就業中にもかか わらず仕事がなく、

自分の成長が感じられない。 

そんな日々がこれからも続くことに不安が募り、

転職を 決意したという。


【学生時代に諦めた広告業界への転身】 


そんな彼は現在、広告代理店で営業の仕事をしている。 

前職とはまったく異なる業界、業種を選んだ理由とは。 


「じつは学生時代、広告の仕事に憧れていました。 

でも、広告業界といえば、激務で連日終電帰り、

自分の時間がまったくないというイメージが強く、

自分に向かないのでは、と諦めたんです。 


また、ちょうど転職前に『左利きのエレン』(かっぴー /集英社)

という広告業界を描いた漫画を読んで触発 されまして……(笑)。 

この機会にチャレンジしよう、と広告業界に飛び込ん だんです」

「当時は半ば自暴自棄だった」と、振り返る近藤さん。 


それでも職を変えて約2年がたった今は「転職してよ かった」と感じているという。 

「営業ノルマの厳しさや、社風が合わないなど気になる点はありますが、仕事は楽しいです。 

何より、お客さまの顔を見ながら自ら提案して、

その内容を喜んでもらえるのはとてもうれしいです。 

前職に比べて残業時間はかなり増えましたが、

帰りが終電になる日は少ないのでホッとしました。 

私のように実際に多忙な職場で働くようになって

“自分 は仕事をがんばるタイプなんだ”

と気づく人もいると 思います」 

前職では相手の顔が見えない状況で働いていた彼にとって、

新たな職場はより深く自分を知るきっかけにも なったようだ。 


 【やりがいを感じられない若者が急増した理由】


Great Place to WorkR Institute Japan 代表取締役社長の荒川陽子氏は、

職場のホワイトさが若手の転職につながる事象について

「さまざまな“時代の変化”が関係している」と分析する。 

「そのうちのひとつに、職場運営に関する法律が整備された点が挙げられます。 


まず、2015年に施行された『若年雇用促進法』によって、

各企業は平均残業時間や、早期離職率などの情報の開示が義務付けられました。 

そして2019年以降は、大企業から順に『働き方改革関連法案』や

『パワハラ防止法』が適用され、職場の在り方が大きく変わっています」


あらゆる情報をオープンにした結果、残業が多い企業や離職率が高い企業には

人材が集まらなくなり、各企 業が職場環境の改善に努めた。 

そこに法改正もあいまって、企業のホワイト化が一気 に加速したという。 


 「二つ目は“キャリア教育”に力を入れる大学が増えた点。 

   昔から就活の相談ができる機能はありましたが、

   今はキャリア関連の授業科目を取り入れ、

   インターンシッ プを単位に組み込む学校もあります。 

 

  学校側が人生のキャリア形成を指導するため、

  10年前に比べて成長志向が高い学生が多い印象です。 

  また、転職に対する世間のイメージもポジティブなものになっているので、

  昔ほど職場を変えるハードルは高く ない状況も影響しています」 


急激に進んだ職場のホワイト化と、大学のキャリア教育の強化。 

これらの要素が絡み合い、

仕事にやりがいを感じられない若手が増えたのでは、

と荒川氏は指摘する。 


 「当社は、さまざまな企業の“働きがい”に関する従業員意識調査を行う機関です。 

   ここで言う働きがいがある会社とは、職場の衛生要因 (働きやすさ)と、

   動機付け要因(仕事のやりがい) の両方を満たした企業を指します。 

   このどちらかが抜けていると、社員の離職につながるの です。 

   ただ、社員が『職場がゆるい』『ホワイトすぎる』など と感じている場合は、

   企業が働く人の衛生要因を満た しているとも言えます」  

 

そして、キャリア志向が高い若手が感じる“ホワイト さ”は、

企業努力の結果でもある、と荒川氏。 

 

「かつて多くの日本企業は、社員に長時間労働を強いて、 

  有給も取れない、いわゆる“働きにくい職場”でした。 

  その一方で、高度経済成長期やバブル期は、

  給与がこの先も上がっていくものであると皆が感じることができ、 

  日本企業が世界から高い評価を受けていたので、

  その分 “やりがい”を感じられていたんです。 

 

  しかし、バブルがはじけて、やりがいも誇りも失い、 

  職場環境はブラックなまま、という企業が多い時代が長く続きました。 

  そこから現在までの間に職場の環境を大きく改善したのは素晴らしい変化です」 


 ただし、働きやすさは職場への不満は軽減するものの、 

仕事への満足度を上げる要因ではない、と荒川氏。 

そこで次のステップとして必要なのは、社員の“やりがい”を

向上させる取り組みとのこと。 


 「先述の通り、高度経済成長期は海外から受ける評価も

   やりがいのひとつになっていましたが、

   今の日本では同様の手法は取れないでしょう。 

   これまで以上に、企業側が社員一人ひとりにやりがいを

   感じさせる工夫が必要になります」 


 【若手を成長させる三つのポイント】  

そんななか、ホワイトな環境下で苦悩しているのが、 

中高年の管理職層だ。彼らは時間に制限があるなかで、 

若手にやりがいを与え、速いスピードで

成長させなければならない状況にあるという。 


「ある企業では、新入社員は必ず定時に退社をさせて 

  残業時間を0にしているそうです。 

  これは極端な例ですが、年々、新入社員の残業時間が減っているのは事実。 


  一方、管理職の40~50代の新人時代は、残業して 仕事の物量をこなし、

  成功と失敗を繰り返して成長し たので、今とはまったく状況が異なります。 


  自分の経験を元に『ここで踏ん張れば成長できる』と思っても、

  残業させられない。 

  そのため、新人にチャレンジングな仕事を任せられず、 

  若手は成長の機会を失う、という悪循環に陥っていますね」 


 この悪循環を打開するために、

 まずは若手社員の成長 意欲を見極めてほしい、と荒川氏。 


 「当然ながら、すべての新人が早い成長を望んでいるとは限りません。 

   なかには、ゆっくり成長したい、プライベートを大切にしたい、

   という人もいるので、本人のキャリア展望や

   成長したいスピードを率直に聞くのが得策。 

   成長意欲が高いと感じた新人は、早めに手を打たなければ、

   物足りなさを感じて離職する可能性があります。 

   部下との1on1の時間を活用して、密にコミュニケー ションをとりましょう」 


相手の意向がわかった後、

以下の三つのポイントを 押さえて新人に接すると育成につながるはず、

と荒川氏はアドバイスを送る。 


「一つ目のポイントは、若手が安心して自分の考えを話せる環境作りです。 

  心理学用語で『心理的安全性の確保』と呼ばれ、

  お互いに信頼関係が築かれている組織は生産性が高まります。 

  なので、彼らのアイデアや意見を頭ごなしに否定したり、

  『そうじゃない』『間違っている』などの否定の言葉や、

  問題指摘から会話をはじめたりするのはNG。 

  若手が萎縮してやる気をそぐ要因になります」 


 二つ目は、難易度の高い仕事を任せてモチベーションを上げる方法。 

その際、本人の強みや特性を考慮して仕事を振ると、

失敗する確率を下げられるという。 


 「もちろん、上司には仕事を与えた責任があるので、 

   しっかりサポートしてください。 

   基本的な段取りをレクチャーして、

   実力が不足している部分はフォローに回る。 

   規定の就業時間では足りなければ、

   本人の意向を聞いて残業を増やしてもらえるように人事に掛け合うのも、 

   マネジメント業務の一つです。 

   短い時間での新人の成長を促すには、

   こうした手間は 惜しまずに行いましょう」 


 また、周囲の中堅社員にも、若手にハイレベルな仕事を与える意図を伝え、

チーム全体で伴走する体制を整 えるのが理想とのこと。 

中堅社員をサポート役につけるのも有効だ。 


 「三つ目は、若手の価値観や行動スタイルを理解して働きかけること。 

   今の若い世代は、個性や多様性を重視する教育を受け ており、

   中高年代の価値観とは根底から異なります。 

   彼らの価値観を尊重しつつ、会社の文化や組織の一員として働く意義、

   目的を伝えていくと、自社で働く “誇り”を持つきっかけになるはずです」


最後に荒川氏は

「管理職のみなさんは、今が踏ん張り時。 

  諦めずに職場をアップデートしていきましょう」

と、 エールを送る。 


 ホワイトさを維持しながら、やりがいを感じられる職場。 

それこそが、令和の企業が目指すべき姿なのかもしれない。




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